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個性的な鉄道保存施設訪問記2

翌日は今回の旅のメインである保存施設へ向かいます。その前に朝早くの名古屋駅で新型車両の取材を行います。発車10分前に据え付けられたのがHC85系です。


JR東海で初めてのハイブリッド車両で、気動車にもかかわらず停車中はとても静かでした。朝早い列車でしたが飛騨高山方面への観光客なのか団体客が乗車するなど乗車率はそこそこでした。


時間が余っているので中央西線ホームに移動して315系にも遭遇出来ました。JR化前後に製造された従来車の置き換えを目的に製造された車両です。全車ロングシートとなりましたが、中央西線の乗車時間やラッシュ時の混雑を考慮すれば妥当な判断だと思います。正直313系と比較すると微妙な点もありますが、それでも居住性は悪くありません。


2形式の取材を済ませてから関西本線で桑名へ移動しました。桑名で接続する三岐鉄道北勢線に乗り換えます。軌間762mmのナローゲージを採用しているので、車両は二回りくらい小さいものとなっています。東員駅と西桑名駅で駅スタンプを押印した後は、近鉄富田駅に移動して三岐線に乗り換えます。


三岐線沿線の駅スタンプを集めつつ丹生川駅にやって来ました。駅のそばにあるのが今回の旅の目的地である「貨物鉄道博物館」です。鉄道貨物を専門とした博物館としては日本唯一だそうです。建屋内は毎月一回の開館日のみ見学可能ですが、屋外に展示されている車両たちは通年で見学可能です。


一番手前に鎮座しているのが蒸気機関車のB4形39号機です。東武博物館で似た機関車を見たような?と思っていたらその通りで、かつては東武鉄道で貨物列車牽引に従事していました。


無蓋車のト1形は名鉄で貨物輸送に用いられていました。晩年はバラスト輸送に用いられていたそうです。小柄な車体ですが10トンも積載可能だとか。


ト200形は一見すると普通の無蓋車ですが、元々は屋根のある有蓋車だったものを無蓋車に改造された経歴があります。側面に白い十字が表記されていますが、これはブレーキシリンダがない事を意味するとか。ブレーキの効かない貨車というのはちょっと怖いですね。


ワ11形は新潟県の蒲原鉄道で活躍していた有蓋車です。側板は鋼板張りが一般的ですが、この車両は昔ながらの木張りだそうです。


ワフ21000形は車掌車と有蓋車を組み合わせた緩急車です。貨物室は積載わずか2トンとの事で何を積んでいたのかと思えば、鮮魚や貴重品など混載に不向きな小口貨物だそうです。


貨物鉄道博物館の目玉展示と言えるのが大物車のシキ160形です。大型変圧器の輸送用で最大荷重は130トンに及びます。あまりにも巨大で写真に収めるのに苦労します。


中央部を拡大するとこちら。中央で二分割して変圧器を挟み込む形で輸送していました。荷重を分散させるために足回りがすごい事になっています。

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