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「バスフェスタ2012 in Tokyo」に参加してみた2

続いて変わり種バスその2、東京空港交通の燃料電池バスです。


前頭部は高速車とほぼ同じですが、側面の窓はノンステ車並に低い位置に設けられているので、真横から見たらシャコタン高速車とでも言うべき違和感全開の仕様です。日野のブルーリボンシティをベースに改造しているそうですが、天井部分に燃料電池を搭載しているので、車高自体は一般的な高速車とあまり変わらないとの事。


高速車のような階段は無く、ステップが一段あるのみです。床は木目調で何となく高級感が出ていますね。トランクルームの代わりに車内に荷物置き場が設けられていますが、リムジンバスでは荷物の積み込み・積み下ろしはポーターか乗務員が行うので、乗客が勝手に置く事は出来ないようです。


運転席周りは運賃箱が無くて非常に開放感があります。計器盤は路線バスで見かけるタイプです。


前方に大きな荷物置き場を設けたので、客席定員は僅か25名です。かと言ってこれ以上座席を増やしても荷物が収まらなくなるという問題がありそうですが。


座席は普通の高速バス仕様です。ピッチが広めなのな嬉しいですが、体を左右から包むような座り心地が少し窮屈であまり落ち着かない座席だと感じました。私の横幅は平均的だと思うのですが…?


種車がノンステ車ゆえにタイヤハウス部はこんな事に。強引に座席を乗せた為に足元がどうにも落ち着きません。


そして最後部は一枚板のような背もたれになっています。ここまで来ると路線バスと変わりません。ピッチが一番広いので足を伸ばせるのが唯一の利点か?何だかんだで特徴的な燃料電池バスですが、特定日に特定の路線で運行しているので狙って乗車する事が出来ます。といっても一ヶ月の内に僅かな日数しか稼動していないので、運行日に乗りに行くのが大変です。


こちらは東急バスの災害時事務所車という特別な車両。名前だけだと専用の車両なのかと思っていたのですが、通常の車両に装備を搭載して使用するとの事です。詳しい装備一覧は以下の通りです。


車両の前半分が乗務員の点呼で使用するスペースになっており、前ドアから出入りします。


正面に点呼台が設けられています。左手前にアルコールチェッカー、その奥にバス車両の鍵を収めた箱と乗務員連絡用PHSの充電台が並んだラック、右側にはMCA無線と衛星電話が設置されています。中央の事務机に置かれたPCではバスの現在地が確認できるとの事。


左:中ドアから運行管理のスペースを見た様子。限られたスペースを最大限生かして配置されています。
右:中ドア近くに設けられているラック上には情報収集用のテレビが。下段にある黒い箱がバスのバッテリー(直流24V)から各種機器が使用する交流100Vに変換するインバータです。電圧計が設けられており、電圧が降下するとエンジンをかけて充電するそうです。


フックで引っ掛ける構造の簡易テーブルに、小型インバータが設置されています。事務所車とは別に乗務員控室用バスで使われるそうで、中ドア付近の車内灯ソケットから電気を供給して携帯電話の充電やワンセグテレビの視聴に使われるとの事。


バスに搭載されているバッテリーから電力を取り込んでいる様子。左側は停電時に営業所地下にある燃料タンクから汲み上げて給油する為の可搬式給油機です。乗用車のバッテリーに接続して―と書かれてましたがバスでも出来るのでしょうか?東急バスでは各営業所に配置されているそうです。
ここで紹介した装備は、車種を問わずに全ての路線バスで使用出来るとの事。大規模災害が発生した場合でも運行を確保する仕組みを知る事の出来る貴重な機会でした。

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