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40000系0番台

西武が運行する有料座席指定列車に充当するため投入されたのが40000系です。S-TRAINという列車愛称が与えられて、平日は有楽町線直通の通勤ライナーとして運用されて、土休日は東横線及びみなとみらい線沿線を直通する座席指定列車としてマルチに活躍しています。


前面形状は流線型で近未来的な雰囲気です。また車体側面は金属光沢が美しい滑らかな仕上げとなっています。フルカラーLEDの採用でロゴマークを用いたS-TRAINの種別表示も綺麗に表現されます。30000系とは異なり地下鉄直通対応のため非常口も確保されました。


車内はデュアルシートがドア間に左右3列ずつ配席されています。ガラス製の袖仕切りは大型ですが、背が低いので車内は解放感があります。なお初期製造の2本のみ通路上にもLCD表示機が中吊り広告に代わって装備されています。


座席は座面・背ずり共に凹凸が無くホールド感は皆無です。座り心地は結構硬めなので1時間を超える乗車には全く向いていません。なお座席背面にはフックとドリンクホルダーが設けられています。コンセントは窓側に1口のみ設置です。ドア直後の座席は画像で分かるように戸袋の関係で眺望が絶望的となります。


飯能方先頭車(1号車)にはフリースペースが設けられています。


車端部はロングシートで、2号車横浜方と9号車所沢方には画像のようにフリースペースも設けられています。貫通路上のLCD表示機の左右には空気清浄機が設置されています。妻面は木目調で貫通扉はガラス製なのでオシャレかつ開放感があります。


ロングシートではあるものの背ずりはハイバックタイプである程度の快適性は確保されています。コンセントは肘掛けの根本下部に2口設けられているので、満席となると早い者勝ちとなります。


フリースペースの妻面にある出っ張りは非常用車いすの格納箱です。貫通路が通れる狭幅サイズのようで、避難時などに使用するのでしょうか?格納箱設置の関係で側窓が設けられません。


長距離列車に対応するため4号車には車いす対応トイレが設置されています。ピクトグラムで表現されている通りトイレ内にはベビーベッドも設けられています。


横浜方先頭車(10号車)にはパートナーゾーンと呼称するスペースが設けられていて、西武鉄道の若手社員によるアイデアが取り入れられたそうです。この区画の側窓は天地寸法が拡大されて非常に大型のものとなっています。


スペース中央には2人分の腰当てと車椅子固定具が互い違いに配置されています。車いすやベビーカー利用者に配慮というのが表向きの理由ですが、実際には西武池袋駅の構造上乗客が集中する10号車の混雑緩和が本音かと思われます。座席指定列車を中心に運用される40000系には過剰ではないかと思うのですが…。

関東でも広がりを見せている座席指定列車に対応する車両ですが、外観はともかく内装はかなり微妙というのが正直な感想です。特に座席を中心に接客設備には不満点が多いです。平日のライナー列車ならギリギリ耐えられますが、土休日の横浜~秩父間の長距離運用は明らかに無理があります。料金や運用などもう少し考えてほしいですね。

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