1000形 ワイドドア車
1000形のグループの中でもラッシュ時の混雑緩和を目的に製造されたのがワイドドア車です。ドア数を増やすのではなく、ドアの幅を広げるという方法で混雑緩和を目指したものです。
車内の雰囲気は原形車と殆ど変わりありませんが、その理由は後程。
運転席背後には車椅子スペースと補助椅子が設けられています。ただしカバーが設けられていて補助いすは利用出来ません。いっそ撤去すればいいのにと思ったのですが、暖房機器が設けられているので難しいのでしょう。
運転席直後のみドア幅1.5mになっているので、座席は6人掛けのバケットシートになっています。
車端部は妻窓が設けられています。ドア開口部を限界まで広げたので、車端部の側窓は戸袋窓のみになっています。
車端部の座席は2人掛けになっています。妻面には消火器が収められていて、肘掛けのように凹みが設けられています。
混雑緩和の切り札として投入されたワイドドア車ですが、その巨大な幅のドアが原因でドア付近に乗客が滞留して混雑が悪化したそうで、後にドアの開口幅を1.6mにする改造が行われました。車体外部は大きな改造が加えられなかったので、ドアが中途半端に開いたままのような見た目になっています。
車内側はドア開口部が埋められて座席が延長されています。外観が非常に違和感ある状態なのに対して、車内側は全く違和感ない仕上がりになっています。車内の雰囲気が原形車と殆ど変わらないのはそのためです。