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50000形 VSE

小田急の次世代フラッグシップとして製造されたのが50000形VSEです。先代車両のHiSEの置き換えも兼ねていますが、それ以上にVSEにはロマンスカーブランドの復権という大役も任せられました。登場当時ロマンスカーの利用客は減少傾向になっており、ライバルであるJRの湘南新宿ラインの開業もあって、ロマンスカーの復権を目指して展望席を備えた車両を製造する事となりました。


従来のロマンスカーにはない曲線を描いたデザインになっていて、展望席部分と運転室が一体となっています。運転室との行き来には電動昇降式の梯子を使用します。その様子は動画サイトでもご覧頂けますので是非。


塗装はホワイトを基調としたデザインで、ロマンスカーのシンボルであったバーミリオンオレンジは窓下の帯に健在です。VSEはVault Super Expressの略称でヴォールトとは円弧の天井の事です。


車内はヴォールト天井が特徴で非常に空間の広がりを感じます。間接照明を採用している関係で荷棚部分の奥行きが小さくて大きい荷物は載せられません。


側窓は幅4000mmという驚異的なサイズのものを採用しており側面展望は抜群です。ロールカーテンは引いて手を離すと止まり、戻すときは一旦引っ張ってから手を離すと戻る仕様で正直使いにくいです。


座席は少し固めの仕上がりになっていますが、ロマンスカーの乗車時間ではさほど大きな問題にはならないでしょう。パッと見て違和感を感じるのが座席の向きです。実は窓に向かって5°斜めに設置されています。これによって側面展望をより良好にしています。座席には背面テーブルが設けられていて、さらに向かい合わせにした際に利用できるテーブルが窓下に装備されています。


3号車には4人用セミコンパートメントのサルーンが3区画設けられています。グループ利用に向いていますが、背ずりが垂直なので寛げるかは微妙です。中央のテーブルは展開する事で倍の大きさに広がります。


3・8号車にはカフェが設けられています。ロマンスカーの旅を満喫できる重要な設備でしたが、2021年に車内販売は終了となってしまいました。天井には天窓が設けられるなど地味に手が込んでいます。

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