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30000形 EXE

これまでロマンスカーは箱根への観光客向けに運転されてきましたが、通勤客の利用も目立つようになってきました。そこで通勤利用を重視した4+6両の分割運転にも対応して製造されたのが30000形EXEです。この設計コンセプトが後に大きな波紋を呼ぶことになりましたが…。EXEはExcellent Expressの略称で、車体のロゴにも書かれています。


車体塗色は従来のロマンスカーとは大きく異なるハーモニックパールブロンズを採用し、側面の窓は連続窓風になっています。窓は上下方向にも大きく感じますが、上部の1/4は荷棚に隠れるので窓が続いてるような加工になっています。その部分に行先表示機が設けられています。


客室内はブラウンを基調とした落ち着いた内装に仕上がっています。照明は天井の間接照明と荷棚下の補助照明を組み合わせています。関西圏でよく見かける補助照明ですが、関東圏では珍しく感じます。暗過ぎない落ち着いた雰囲気のラウンジのような空間は是非一度味わってほしいです。


EXE最大の問題点はこの運転席です。運転室仕切りの窓が大きいので前面展望に期待しますが、実際には運転機器の高さが微妙な位置にあって、前方は空しか見えない残念な仕様になっています。ロマンスカーの伝統である展望席が無いのが大きくマイナス評価されて「ロマンスカーの面汚し」「小田急の汚点」などと鉄道マニアからは散々な評価を下されてしまいました。その事が影響したのかは分かりませんが、ロマンスカーで唯一ブルーリボン賞の受賞を逃しています。


そんな残念ロマンスカーEXEの座席ですが、これが意外と優秀で座り心地はなかなか良好だったりします。しっとりとした座り心地で体をしっかり支えてくれます。肘掛けの部分にもモケットが貼られている点も嬉しいですね。肘掛けに内臓テーブルが設けられていて、座席を向かい合わせにしたグループ客でも利用できます。テーブルの大きさも必要十分で弁当なども広げられます。

鉄道マニアからの評判は散々でしたが、通勤利用の乗客からは好評のEXEは現在EXEαとしてリニューアル改造を受けて、更に快適な通勤特急として生まれ変わっています。EXEならではの落ち着いた雰囲気を味わい方は今のうちにどうぞ。

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