2100系 R-3編成「リゾートドルフィン号」

普通列車用として製造されましたが、海側を向いた座席や展望席など、観光列車のような内装に仕上がっています。バブル期に製造された車両らしい豪華な造りと言えます。その後はJR直通の特急列車にも充当された事もあります。

車内は2+1列のボックス席を中心に様々なパターンの座席が配置されています。海側はスポットライト、山側は通常の照明になっていて、さらに山側は天井と荷棚下の２か所に照明が設けられています。また海側の窓は非常に大きくて柱も細く、対して山側の窓は小さく柱も太くなっています。山側の窓の上半分は客室側に折れて開くようになっています。座席配置だけでなく照明配置や窓の形状などにも独特な特徴が表れています。

デッキ寄りには2+1列のボックス席が配置されています。左の海側席は網棚が無い代わりに窓と座席の間に空間が空いていて、小さ目の荷物が置けるようになっています。右の山側席は窓部分に小さなテーブルが設置されていて網棚が設けられています。温暖な伊豆エリアを走る車両でありながらデッキが設けられているなど独特な仕様になっています。

車両中央部の海側には海の方向を向いた座席が配置されています。3人掛けの座席が「く」の字に配置されていて、座席の後ろは荷物置き場になっています。

そしてリゾート21の最大の目玉がこちらの展望席です。階段状に配置されていて、前面展望だけでなく側面展望も非常に良好です。これだけの豪華な車両に料金不要で乗車出来るのは嬉しい限りです。

実際に座った状態での前面展望の様子はこちら。海沿いを走る故に車体の傷みが激しく、2本がすでに引退しています。伊豆急の経営体力的に普通列車用の新型車両の導入は難しく、親会社の東急から通勤型車両を改造の上で投入しています。このような豪華な普通列車の投入は絶望的と言えましょう。なおこの編成は2017年より別に掲載している「Izukyu KINME Train」に生まれ変わっています。どうぞ乗るなら今のうちに。