伊勢鉄道　イセIII形

関西本線と紀勢本線に挟まれた格好の伊勢鉄道線は、名古屋から津・松坂方面へのショートカット路線として建設されました。快速や特急などの通過列車がメインで、線内運転の普通列車は毎時一本ほどしかありません。そんな線内運転用で活躍しているのがイセIII形です。前面窓上に角型の灯火を備える独特の姿をしています。腰部に設けられる印象が強いので、違和感を感じるのかもしれません。

車内はセミクロスシートになっています。乗車時間が短いのでトイレは設置されていません。その為単行ながらも車内は広く感じます。横引きカーテンを装備してちょっと豪華に感じますが、これは単にコストとメンテナンスの関係で採用されたものと思われます。

通勤需要に配慮してか運転席付近はロングシートで空間が広く確保されています。半室運転台なので余計そう感じるのかもしれません。

クロスシートはシートピッチが広く座り心地も良好です。第三セクターの車両にも車内グレードで負けてしまう関東の鉄道車両って（特にJR東日本）…ちょっと情けなくなってしまいます。