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2021年JRグループダイヤ改正について JR北海道編

JR北海道のダイヤ改正では、特急列車を中心に不定期運転化や所定編成減車などを実施します。普通列車なども一部減便が実施されますが、影響は比較的軽微かと思われます。注目すべきはH100形気動車投入による宗谷線での大幅な所要時分短縮です。一度に12駅もの廃止駅が出たことも驚きですが、最大31分の短縮はかなり衝撃的です。ちなみに今回のダイヤ改正に伴う経費節減額は、列車の減便・減車によって年間5.7億円、駅の見直しによって年間0.5億円となるそうです。列車の運行には本当にコストがかかるのだと思い知らされますね。
(2020年12月19日執筆)

特急列車の時刻はこちら
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201218_KO_Daikai.pdf
改正全体の詳細はこちら
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201209_KO_kaisei.pdf


1.特急列車

大雪号やサロベツ号は影響が軽微ですが、札幌~旭川間は平日日中は毎時1本が基本となります。特に深刻なのは北斗号でしょうか。減便・閑散期運休・減車と大胆に削減されました。

・北斗号の一部便減便及び閑散期運休及び所定編成減車
1往復を廃止すると共に1往復を閑散期の水・木曜日を運休(運休日数は年間30日程度)となります。なお指定席車両を2両減車して所定編成を5両に変更となります。

・カムイ号の一部便平日運休
日中から夕方にかけて運転されている2往復を土休日及び繁忙期のみ運転に変更(運休日数は年間230日程度)となります。

・大雪号の全列車の閑散期運休
2往復全列車を閑散期の火・水・木曜日を運休(運休日数は年間50日程度)となります。なお札幌発着のオホーツク号は現行通り運転されます。

・サロベツ号の一部便閑散期運休
1往復を閑散期の火・水・木曜日を運休(運休日数は年間30日程度)となります。なお札幌発着の宗谷号は現行通り運転されます。

・おおぞら号の所定編成減車
指定席車両を1両減車して所定編成を5両に変更となります。


2.札幌圏の普通・快速列車

札幌圏の普通・快速列車に関しては僅かに削減された程度で、影響は軽微かと思われます。学園都市線に関しては短区間とはいえ延長運転が行われるので利便性が向上しますね。

・札幌圏の一部列車廃止及び土休日運休
快速エアポート号6本、函館本線の普通列車5本、学園都市線の普通列車2本を土休日運休に変更となります。札幌~手稲方面で3本、札幌~千歳方面で4本が全区間又は一部区間が廃止となります。

・学園都市線の一部運転区間延長
あいの里公園及び石狩当別発着列車のうち10本を北海道医療大学発着に延長します。


3.H100形追加投入による所要時分短縮

H100形が昨年に引き続き増投入されて所要時分の短縮が図られます。特に宗谷線は駅廃止も影響してか最大31分という大幅な速達化が図られます。長年に渡りJR北海道管内のローカル線を守り続けてきたキハ40形も引退の時が近づいてきたのかもしれません。

・室蘭線
苫小牧~室蘭間の66本のうち43本を置き換えて最大11分(平均4分)速達化されます。また東室蘭~長万部間の20本全列車を置き換えて最大11分(平均8分)速達化されます。

・宗谷線
旭川~名寄間の37本のうち34本を置き換えてダイヤ調整と併せて最大31分(平均13分)速達化されます。これによって名寄~札幌間を旭川乗り継ぎで利用した場合の所要時間が札幌方面で最大22分(平均10分)短縮、名寄方面で最大30分(平均14分)短縮となります。

・石北線
旭川~上川間の23本のうち2本を置き換えて駅廃止と併せて最大7分(平均5分)速達化されます。


4.一部駅の廃止及び無人化など

毎年のように駅廃止が発表されますが、今回は宗谷線12駅を中心に大規模な廃止となりました。駅廃止によって普通列車の所要時分短縮やコスト削減というメリットもあるので複雑な気分です。加えて宗谷線では17駅の駅管理委託も行われるので、宗谷線の置かれている過酷な状況が伝わってきます。

・駅の廃止
函館線で1駅、宗谷線で12駅、石北線で4駅、釧網線で1駅を廃止となります。

・駅を自治体による維持管理に移行
宗谷線で17駅、石北線で1駅を自治体による維持管理に移行されます。

・駅の無人化
根室線で1駅を無人化となります。


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