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波瀾万丈の西日本周遊記3

DF50形は平面ながら傾斜角を付けた前面形状に、おでこのヘッドライトが愛らしいスタイルが特徴です。海外製エンジンの採用による高額な調達コストや、不十分な牽引性能に加えて故障の頻発など問題点も多く、DD51形登場までのつなぎ役に留まりました。


左:車両入換用として製造されたのがDD13形です。用途故に人前に登場する機会は少なく地味な存在でしたが、本形式での技術などは後にDLの王様と言えるDD51形へ受け継がれているそうです。
右:DD13形をベースに開発された除雪用ディーゼル機関車がDD15形です。機関車の前後にラッセル装置を装備しているので折り返し作業が簡便で、2010年代まで運用されていました。ラッセル装置を外せば一般のDLとしても運用できることがポイントだったらしいですが、ラッセル装置の脱着にはクレーンを要するなど手間がかかるので、除雪専用機として使われる事が多かったようです。


左:かつてはディーゼル機関車の代表車種として華々しい活躍を続けていたのがDD51形です。600両以上が製造されて全国で活躍していました。後継となるDF200形などに置き換えられて残りわずかとなっています。
右:従来は人力で行われていた小規模な入換作業を機械化するために投入されたのが貨車移動機です。機械という扱いで車籍を有していないため本線は走行出来ません。俗にスイッチャーとも呼ばれます。


左:DE50形は、DE10形をDD51形相当のサイズに大型化したような外見が特徴です。オイルショックによる投入予定線区の急速な電化進展により、DLの需要が減少したことに加えて国鉄の慢性的な赤字体質が原因で、わずか1両の製造で終了してしまった不遇の形式です。
右:DE10形をさらに短くした外観が可愛らしい機関車がDE16形です。その中でも機関車前後にラッセル装置を連結する事で除雪作業に対応した個体は300番台に改番されました。当館では扇形庫からはみ出してしまうので、ラッセル装置は片側のみ連結されて保存されています。


こちらがラッセル装置です。非常に長いので画像のように一部が扇形庫からはみ出しています。機関車両端にラッセル装置を連結した状態では、全長約36mに達するそうです。晩年は大糸線の糸魚川~南小谷間で除雪運用に就いていました。


扇形庫の先には展示施設があり、各種展示物を見学出来ます。画像のタブレット閉塞機は音が鳴るようになっていて、職員氏が実演してくれていました。流石にタブレット自体は出せないでしょうが、動く状態で保存されているのは素晴らしいですね。


見学を終えて津山駅前に戻って来ました。駅前ロータリーにはC11形が展示されています。屋根こそありませんが、非常に綺麗な状態が維持されているのは嬉しいですね。


SLの撮影をしていると両備バスの岡山~津山線が降車扱い中でした。4往復運行されるうちの1往復は画像のたま駅長が描かれた「たまバス」で運行されています。前面の行先表示を見る限りこの路線専属のようです。


津山駅から路線バスに揺られること30分強で吉ヶ原へやって来ました。今回の旅行で一番楽しみにしてた「柵原ふれあい鉱山公園」です。園内には片上鉄道の駅施設が保存されていて、駅舎や構内の線路に加えて数多くの車両が保存されています。一部の車両は毎月一回の運転会で試乗する事も出来ます。


駅舎を抜けた先に広がっていたのは、時が止まったかのようなノスタルジックな駅構内でした。構内踏切を渡った先のホームには3両の車両が展示されています。


手前に停車していた客車はホハフ3002です。国鉄のオハ35形を購入したものだそうです。訪問時は塗装作業の途中だったようで、画像手前の妻面と反対側の側面は塗装が剝がされた状態でした。公式サイトでは白帯も入っていたようで、今後の修復にも期待したいです。


車内には入れませんでしたが、窓越しに1枚。非公開故か状態はかなり良いようです。運転会ではこの車両にも乗車出来るのでしょうか?また改めて訪問したいですね。

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