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箱根登山鉄道とロマンスカーミュージアムを満喫してきた2

ヒストリーシアターを抜けた先に広がっているのが、ミュージアムの要と言えるロマンスカーギャラリーです。画像に写っている3車種に加えて奥に2車種が展示されています。歴代のロマンスカーが一堂に会するこの空間には感動を覚えます。


目玉コンテンツというだけに常に観覧者がいて、無人の状態で撮影するのは至難の業です。平日の昼過ぎでもこの状態でしたので、土休日はかなり混雑すると思われます。展示されている車両を左側から順に詳しく見て行きます。


3000形は小田急初のロマンスカーで、SE車(SuperExpress)とも呼ばれます。開発には国鉄の鉄道技術研究所の協力を受けていて、SE車に採用された日本初の技術のうち幾つかは後に新幹線開発にも活かされました。電車と言えば四角い箱が当たり前であった当時において、SE車のデザインは大いに注目を集めたそうです。


先頭部の前照灯上部には列車愛称を表記したサボが掲出されています。流線型の車体にフィットするようにサボの形状も工夫されています。当時のロマンスカーは1往復ごとに異なる愛称が付与されていて、「乙女号」もその一つでした。1960年には16往復全ての列車に異なる愛称が付与されていたとの事。


SE車はデッキ部に限って車内に入ることが出来ます。乗降口は車体表面の凹凸を抑える目的で内開きを採用した手動ドアです。


画像では分かりにくいですが、車内は天井がかなり低いです。天井左右に荷棚のようなものがありますが、あくまで飾りのようで荷物を載せることは出来ません。なお冷房装置は重量面などの問題で当初は搭載できませんでした。


座席は軽量化のためリクライニング機能が省略(一部を除いて座席の回転は可能)されています。当時から座席間の肘掛けは設けられていません。窓側には折り畳みテーブルが設けられています。


展示されている3両のうち反対側の先頭車は、御殿場線乗り入れに伴い改造された後の姿となっています。編成短縮も行われてSSE車(ShortSuperExpress)とも呼ばれます。個人的にはこちらの印象が強いです。


愛称表示は電照式となり、前面に突き出た連結器カバーが特徴です。元々は耐用年数10年として設計製造されましたが、最終的には35年近くの長期間に渡って運用されました。なお大井川鉄道に譲渡された編成もありましたが、SL列車ほどの集客が出来ずに4年足らずで引退となりました。

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