raidendo


スマホ用メニューは右上の三本線アイコンです

箱根登山鉄道とロマンスカーミュージアムを満喫してきた1

メインはロマンスカーミュージアム訪問ですが、前々から気になっていた箱根登山鉄道の取材を済ませるために箱根湯本へ向かいます。小田原駅で登山電車のフリーきっぷを購入したのですが、駅は小田急管轄なので券売機では購入できずに窓口での対応でした。今回は空いていたので直ぐに購入出来ましたが、繁忙期は注意が必要ですね。


入生田で駅スタンプを収集して箱根湯本に到着すると、運よく最古参級で1両のみ現存しているモハ2形が停車していました。モハ1形と共に行先表示にサボを使用する唯一の系列で、強羅行きでは温泉のアイコンが描かれています。


後部にはモハ1形104-106号車が連結されていました。2両固定編成のうち106号車のみ旧塗装に復元されています。なおモハ2形はセミクロスシートですが、モハ1形はロングシートとなっています。江ノ電300形のように登山電車のマスコット的存在のモハ1形・2形も合計で3両のみとなりました。


最古参の出発を見送った後に入線した列車は、最新鋭の3000形が連結されていました。正直外観デザインは微妙ですが、車内に入ると鉄道車両とは思えない抜群の開放感で、登山電車の車窓を存分に楽しむことが出来ます。単行の3000形が4両と、2両固定編成の3100形が2編成所属しています。


併結相手は2000系でした。3000形との併結に備えて連結器を交換したとの事なので、3000形は併結相手が限られているようです。編成美を考慮してか、後に塗装も揃えられています。2000系は2両編成でしたが、後に中間車を増結して3両固定編成となりました。しかし1000形の冷房化の際に中間車を譲ったので、2編成は再び2両編成となりました。


次にやって来たのは1000形です。45年ぶりの新型車両として「ベルリナ号」の愛称と共に登場しました。当初は非冷房でしたが、2004年に2000系の中間車を加えて冷房化改造が施工されています。これは大容量の補助電源装置を搭載する2000系の中間車を譲り受ける事で、改造コストを抑えつつ冷房化を実現するためです。現在の箱根登山鉄道で3両固定編成なのは1000形2本と2000系1本の計3本のみです。


撮影中に水音がしたので確認すると、運転室下に設けられている水タンクへ給水中でした。登山電車は急曲線でのレール摩耗を防ぐために散水を行って摩耗を防いでいます。容量360リットルのタンクを装備して、片道の運行でおよそ50~80リットルを消費するそうです。


大平台で取材後に彫刻の森へ向かう際に3100形へ乗車しました。3000形の2両固定バージョンで、2020年に製造された最新編成でした。彫刻の森からは新松田で取材をこなしてから海老名へ移動します。

ロマンスカーミュージアムは海老名駅に隣接していて交通の便は抜群です。事前予約制だったので、予約確認メールを提示してから館内で入場券を購入して入場します。エスカレーターで下ると1両の電車が佇んでいました。


施設名に反してロマンスカーじゃない?と疑問に感じましたが、この車両は小田急電鉄の前身にあたる小田原急行鉄道が開業した1927年当時に活躍していた車両です。その後は熊本電鉄に譲渡されて更に活躍しましたが、廃車の際に小田急が譲り受けて里帰りを果たしました。ミュージアム内では小田急の歴史の生き証人として余生を送っています。


車内は入れませんが、非常に綺麗な状態の内装をドア部から覗くことが出来ます。非常に長い吊革や、文字通り「網」で出来た網棚などが特徴です。座席モケットは国鉄型車両でもお馴染みの紺色です。懐かしさを感じるくらい旧型車両ではよく見かける色ですが、この色を採用するのに何かしらのメリットがあったのでしょうかね?


運転室はまるで路面電車のようにパイプで仕切られた簡易的な造りです。運転席の腰掛は前方の柱から延びるような形で設置されているので、自転車に跨るような格好で座ることになります。速度計は無く計器類は圧力計のみでした。

【その2】へ→


<< 前のページに戻る

↑ PAGE TOP