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青春18きっぷで行く加悦SL広場惜別訪問記4

DB201は戦後の石炭価格の高騰に伴う運転経費の増大に対処するため導入されたディーゼル機関車です。現存する唯一の森製作所製の機関車だそうです。


DB202は日本冶金川崎で構内入換作業に活躍して、その後神奈川臨海鉄道に移籍して活躍した機関車です。こういう程よく可愛らしいサイズのスイッチャー大好きです。


ワブ3は室内に手ブレーキを装備している有蓋貨車です。車端部に車掌室のような空間があるのでこれは緩急車ではないのかと思ったのですが情報が少なくて詳細は不明です。


TMC100形はラッセルヘッドを装着したモーターカーで、自力で方向転換が出来るとの事。おそらく床下にジャッキアップできる機構が備わっていると思われます。加悦鉄道へは保線用に導入されたそうです。


木々に囲まれてひっそりと佇んでいるのはキハ10系です。5年間で700両以上製造されていて、本系列の技術がその後の気動車開発の基本として受け継がれました。加悦鉄道では廃止まで大活躍していたそうです。


そして今回の旅行で最も楽しみにしていたのが、このキハ08系です。一見して分かるように客車を魔改造して誕生した気動車です。元々軽量ではない頑丈な客車にエンジンを搭載した事で、加速・登坂・制動性能に悪影響を与えてしまい使い勝手の悪い車両となってしまいました。結局試作・異端の域を出る事無く廃車となりました。このゲテモノ感が堪らなく魅力的で、この車両に会いに加悦を訪れたと言っても過言ではありません。

閉園直前の加悦SL広場を満喫してバスで与謝野駅に移動します。実は福知山行に乗車したほうが早く福知山駅に到着するのですが、敢えて与謝野駅経由で遠回りして福知山に向かいます。


やって来たのは「丹後の海」号を使った特急たんごリレー6号です。与謝野駅の窓口では補充片道乗車券と準常備硬券の特急券を購入出来て、収集派にとって大満足となりました。車両はお馴染み水戸岡デザインにリニューアルされています。


車内は木を多用して温かみのある空間に仕上がっています。座席のモケットは複数の種類があって見ていて飽きません。ただこの車両の改装には致命的な欠点が複数あり、特急料金を払うのを躊躇うレベルです。


こちらが問題の座席周りです。まずは座席間の肘掛けが無駄に大型になっていて、身体の両脇が狭められて息苦しく感じます。そして座ると肘がぶつかってとても痛いです。更に窓に追加で木製の窓枠を取り付けたので、窓枠が出っ張って窓側の肘掛けが使い物になりません。狭いわ息苦しいわで居住性は最悪と言わざるを得ません。居住性最悪の列車で福知山に到着してからは丹波路快速に乗り換えて大阪で一泊しました。


最終日は高速バスで横浜に帰ります。大阪~横浜間は横浜グラン昼特急号が運行されていますが、期間限定で4列シートトイレ無しの臨時便が運行されていました。興味があったので敢えてグレードの低い臨時便に乗車する事にしました。


やって来たのは西日本JRバスから運行委託を受けている帝産観光バスの車両でした。大阪駅からは2名、京都深草から2名の合計4名が乗車しました。


車内は4×12列トイレ無しという観光バスの標準仕様でした。途中の休憩箇所で写真を撮ろうと思ったのですが、雨が強くて思うように写真が撮れなかったのは残念でした。いくらガラガラとはいえ8時間以上の長距離路線で普通の観光バスの座席では、身体が辛くて苦痛を味わいました…。終点の横浜駅には50分ほど早着しました。

今回は個性的な車両が多数保存されている加悦SL広場を閉館前に訪問が出来ました。閉館後に保存されている車両たちが解体されてしまうのは残念ですが、保存車両はどれも状態が悪かったので解体前に会えたのは幸いでした。貴重な車両ばかりなので1両でも多くの車両が新天地で保存される事を期待したいです。

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